人間社会が高度に発展しどんなに進歩しても人の本質はいつの世も変わらない。不正を行う企業は何度も繰り返し不正を行う。利益を求める人の本質が有る限り不正は後を絶たないであろう。しかも、たとえ管理運営が適切に行われていても、不正のリスクは必ず内在している。その原因は、人が自己の営利を追求することを第一とする本質に内在すると考える。勿論、不正を抑止する理性や哲学も存在するが、それは人の本質ではなく教育や人間研究の成果が結果として人の本質を修正しているに過ぎないであろう。
だからと言って悲観的に考える必要はないであろう。それは人には知恵があるからである。その知恵とは、人の本質を認識した上で不正に対する対策を取ることである。そのことの改善策及びリスク回避は、人の組織の制度を改善することが一番の方法であり、それが外部監査制度である。現在の法人、組織の監査制度は、内部監査制度である監査役、監事などの制度の他に、外部監査制度として公認会計士監査がある。しかし、所詮、内部監査では十分な監査を期待することはできないであろうし、外部監査である公認会計士監査は会計監査のみであり、業務監査や経営監査にまで及ばないために発見できる不正は氷山の一角に過ぎないであろう。
それが、完全な外部者による監査である公認外部監査人制度が必要な所以である。公認外部監査人は会計監査を除く組織の全ての監査を行うことが可能であり、公認とは一般社団法人日本マネジメント団体連合会が監査技能を審査し、外部監査人としての資質を認めた意味である。名称は、一般社団法人日本マネジメント団体連合会公認外部監査人である。
しかも、この公認外部監査人制度には日本経営会計学会、日本地方公会計学会、日本経営監査学会、日本ビジネス・マネジメント学会などの学術研究団体も参加して監査制度の研究も併せて行っている。
以上の人の本質的欠点を見据えた上での外部監査制度の研究と普及を行うことにより、ここに我が国の組織、法人の経営及び業務が適正に行われる制度を創り普及し、我が国の経済社会の活性化を図り、及び学術、文化、芸術の振興に貢献するために公認外部監査人を結集して全国公認外部監査人連合会を設立するものである。
令和5年8月8日
全国公認外部監査人連合会 発起人一同